2026年3月号のオンライン歌
選歌
春風に揺れる若葉の清らかさ心静かに君を想ひぬ
夕暮れの空に溶け込む茜色短き命の美しさかな
冬枯れの野辺に佇む一本木寒さの中に強さを見たり
山里の霧の晴れ間に鳥の声遠くて近き春の気配よ
老いたれど心の奥に灯りあり消えぬ炎のやうに燃ゆらむ
梅一輪白く咲きたる庭の隅あなたの笑みを思ひ出しけり
月明かり静かに照らす水の面揺れては消ゆる影を見てをり
雨音に目覚めし朝の寂しさよ誰かに告げたき言葉のありて
野の花の名も知らぬまま摘みたれば掌に残る淡き香りよ
秋風の渡る野原に立ちてをりこの広さこそわが故郷かな
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